2021年9月30日木曜日

FUZIXをビルドしてみる

 Z280MBにFUZIXを移植する試みの第一歩です。

FUZIXの情報を求めてネットをさまよってたどり着いたのが、Oh!石さんの FUZIXをビルドしてみよう です。最近のバージョン 0.4pre1 のビルドに成功されていて参考になります。

FUZIXにはターゲットとしてZ280もあるのですが、まだ動作していないようなので、まずはz80packでFUZIXを動かし、その構造や動作を確認したいと思います。

FUZIXの実行環境構築

Ubuntu 20.04.3と WSLで確認しています。

SDCCのインストール

バージョンは4.1.0で、インストールはOh!石さんの記事に従って行っています。

z80packのインストール

バージョンは1.37です。こちらは、make installの前に、ホームディレクトリにbin/を作っておきます。make後はメッセージに従い $HOME/binをPATHに加えます。こうしないと、z80packの実行時にエラーが出ます。いちいちexportするのは面倒なので、.bashrcにでも書き加えておきます。
$ tar xvzf z80pack-1.37.tgz
$ cd z80pack-1.37/cpmsim/srcsim
$ make 
$ cd ../srctools
$ make
$ mkdir ~/bin
$ make install
$ export PATH=$PATH:$HOME/bin
cpmsim/cpm2で、CP/M 2.2 が起動するか確認しておきます。 Ctrl+\ で終了します。

FUZIXのビルド

GitHubからソースをクローンします。最新のコミットではkernelのコンパイルで失敗します。コンパイルが確認できているハッシュは、3d26de6eb800af0b1a5672b53ccbc0da6c1a3d1bです。
$ git clone https://github.com/EtchedPixels/FUZIX.git
$ cd FUZIX
$ git checkout 3d26de6e
Makefileを修正します。56行目あたりにビルドターゲットの指定があるので、z80packを指定します。90行目あたりのapps, kernel, diskimageターゲットから依存ターゲットのltoolsを削除します。
TARGET=z80pack
	...

apps:
	+(cd Applications: ...

kernel:
	mkdir -p Images ...
    
diskimage:
	mkdir -p Images ...

ユーティリティとクロス開発環境をコンパイルします。make install した後、/opt/fcc/binをPATHに加えておきます。

$ make stand
$ cd Library
$ make
$ sudo make USERCPU=z80 install
$ export PATH=$PATH:/opt/fcc/bin
クロス開発環境用のライブラリをコンパイルします。
$ cd libs
$ make -f Makefile.z80 USERCPU=z80
$ sudo make -f Makefile.z80 USERCPU=z80 install
FUZIXアプリケーションをコンパイルします。fcc(SDCC)でのコンパイルはかなり時間がかかるので、テレビでも見ながら気長に待ちます。
$ cd ../../
$ make apps
カーネルをコンパイルし、ルートファイルシステムとブートディスクのイメージを作成します。
$ make kernel
$ make diskimage

FUZIXの起動

ディスクイメージは、FUZIX/Images/z80pack/に作られています。これらをz80packにコピーしエミュレータを起動します。

$ cp FUZIX/Images/z80pack/boot.dsk z80pack-1.37/cpmsim/disks/drivea.dsk
$ cp FUZIX/Images/z80pack/hd_fuzix.dsk z80pack-1.37/cpmsim/disks/drivei.dsk
$ cd z80pack-1.37/cpmsim/
$ ./cpmsim

bootdev: には 0 を入力し、rootでログインすれば、プロンプトが出ます。

終了する場合はshutdownコマンドを実行後、Ctrl-\ を入力します。

 

 

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